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用語集

バイオフィルム

バイオフィルムとは微生物の集合体のことです。数種の細菌がコミュニティーを作って増殖した膜状のもので、細菌が外的要因(薬剤、体内の免疫反応、口腔内の環境変化など)から身を守るために作ります。台所や風呂場の排水口や川底の石にヌルヌルとした膜ができることもありますが、あれがバイオフィルムです。
また、口腔内の細菌のかたまりである歯垢(プラーク)もバイオフィルムのひとつです。

歯周病の直接の原因は歯垢、つまりバイオフィルムです。歯と歯肉の境目には歯肉溝(しにくこう)とよばれる浅い溝があり、そこにたまった歯垢中の細菌が歯周病の原因になります。

バイオフィルムには以下の特徴があります。

  • 細菌が塊を形成しバリアとなるため、薬剤や体内の免疫系が作用しにくい
  • 対象物にこびりついているので除去が困難(ブラッシングが必要)
  • 内部で作られた病原因子や毒素が局所に滞留して疾患(歯周病)を誘発する

このため、バイオフィルムに対しては、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)など浸透性のある殺菌剤が効果的です。